• sakurai-column

【耐水実験】屋外用図面に適した製図用紙ってどれ?

更新日:11月8日


「実際のところ、耐水性ってどの紙がどのくらいの効果があるんだろう?」と思った経験はありませんか?


耐水性を持つ特殊な用紙は様々な種類があります。たとえば、紙(パルプ)が原料となっている特殊紙だと、水を弾く「撥水紙」や水に強い「耐水紙」などが該当します。その他にも、合成樹脂が原料となる「合成紙(ユポ)」やポリエチレンテレフタレートが原料となる「PETフィルム」といった、完全耐水性を持つ素材もあります。

じゃあ実際に「屋外に図面を持っていきたい!」と思った時、どの用紙を使用すれば雨が降っても安心できるのか、なんて試してみないとわからないですよね。

というわけで、今回はそんな屋外向け図面確認にぴったりな用紙を検証してみました。

耐水性を持つ用紙ほどコストは高まるものです。

このくらいの耐水性・耐久性があるならコスト抑えられるしいいね!となるのか。

あるいは、やっぱりこのくらいの耐水性・耐久性がないとダメなんだなという指標になるのか。

ぜひご参考にしていただければと思います。






今回の検証に使用した用紙は以下のようになります。

※商品名をクリックするとオンラインショップに飛ぶことができます。


No1【コピー用紙】会社のコピー機にあった用紙

まずは比較の基準となる用紙としてエントリー。耐水加工はされていないため、確実に水は浸透してヨレヨレになります。実際どの程度まで浸透するのかがポイントとなる用紙です。

コピー機用の用紙となります。


No2【撥水紙】スターティアルペーパー

紙の表面の水滴は浸透させずに弾く効果を持つ用紙です。

どの程度まで水を弾き続けるのことができるのか。

撥水紙でも間に合ってしまうのかが気になるところ。

複合機などのレーザープリンター用の特殊紙(撥水紙)となります。


No3【耐水紙】オーパーMDP120(120µm)

No4【耐水紙】オーパーMDP300(270µm)

樹脂で紙をサンドすることで耐水性を持たせた特殊紙である耐水紙から2種がエントリー。

厚み違いによって影響があるのかを検証するため最薄タイプと最厚タイプをご用意して結果をみていきたいと思います。

複合機などのレーザープリンター用の特殊紙(耐水紙)となります。


No5【合成紙(ユポ)】NデルミナSSJ21

合成樹脂が原料に使用されているため、紙(パルプ)は使用されていませんが、外見は紙に近い素材となります。しかし素手で破くことができないほどの耐久性を持っているのも特徴です。厳密には紙ではない合成紙(ユポ)はどれほどの耐水性があるのでしょうか。

本検証で唯一インクジェットプリンター用である合成紙(ユポ)となります。


No6【PETフィルム】ビューレックスIB

ポリエチレンテレフタレートが原料で使用されているフィルムです。ペットボトルなども同じ材料が使われています。こちらも素手で破くことはできません。

この基材を使用していれば、まず間違いなく屋外でも水の中でも問題ありません。今回は参考指標の一つとして検証してみます。

複合機などのレーザープリンター用の特殊紙(PETフィルム)となります。

はじめは紙の表面に対する耐水性のチェックとなります。こちらでは雨に降られている中で確認している現場を想定。画像のような環境を用意し、霧吹きで3プッシュ程度吹きかけます。その後、1分ほど放置しティッシュで水滴を拭き取り、1時間ほど乾かしました。検証前の用紙と検証後の用紙の画像を比較していきたいと思います。


■コピー用紙

まばらに吹きかかったことで乾燥後は波打ちが発生してしまいました。耐水性や撥水性を持たない一般的な非加工用紙のため、想定通りの結果が出ました。こうなってしまうと、濡れてしまうような現場では使用するのは厳しそうですね。


■撥水紙

霧吹きの水分は水滴状になっています。これは弾いている故の現象となります。

水滴が長時間滞在していた部分に波打ちが確認できました。

撥水紙は水滴を紙に接触させることなく受け流すことができる一方で、ある程度留まってしまうと染み込んでしまうことがわかりました。


■耐水紙

表面の耐水力に関しては、厚み関係なくどちらも浸透させることなく変化は見られませんでした。撥水とは異なり、水を弾くわけではありませんが、ベースとなっている紙の部分まで浸透しなかった結果となります。


■合成紙(ユポ)

こちらも霧吹きによる変化は見られませんでした。


■PETフィルム

こちらも霧吹きによる変化は見られませんでした。

続いて紙の全体に対する耐水性のチェックとなります。こちらでは水溜まりに落としてしまった、濡れている机上で開くなどの状況を想定。

画像のような環境を用意し、5分ほど紙全体を水に浸けこみます。その後、ティッシュで水滴を拭き取り、1時間ほど乾かしました。検証前の用紙と検証後の用紙の画像を比較していきたいと思います。



■コピー用紙

水に浸けた際に均等に濡れたことで序盤が波打ちが起きませんでしたが、少しずつ水が染み込んでいく様子がうかがえました。取り出すと用紙はヨレヨレで、少し引っ張るだけで破けてしまうほどの脆くなっていました。乾燥後は全体的に波打ちが起き、やはり使用は厳しいと思われる結果となりました。


■撥水紙

浸した数十秒後には、紙の端部分に波打ち現象が起こりました

最終的には全体的に波打ち状になり、元通りになることはありませんでした。撥水紙は紙表面の瞬間的な接触に強いですが、ある程度持続して接触し続けるとコピー用紙と同じような結果になってしまうことがわかりました。


■耐水紙

全体的な耐水力に関しても、厚み関係なくどちらも浸透させることなく変化は見られませんでした。5分という短い時間では、まず問題ないことがわかりました。別の実験を行うのであれば、もっと長時間浸け続けても変化がないのかを調査したいと思える結果でした。


■合成紙(ユポ)

こちらも浸け置きによる変化は見られませんでした。紙がベースとなっている耐水紙で問題がなかったので、紙を使用していない基材となると問題はないのかもしれません。合成紙という名前に「紙」の字がありますが、水濡れに関してほとんど気にすることはないのかもしれません。


■PETフィルム

こちらも浸け置きによる変化は見られませんでした。

完全耐水と言われるだけあります。PETフィルムは、どれだけ浸けていようとも水が染み込むことはありません。






如何だったでしょうか。

今回の検証からは、耐水力があるラインとしては「耐水紙」「合成紙」「PETフィルム」ということになりました

耐水紙のように紙ベースの基材は、比較的コストを抑えられますが、耐久性は紙と同様です。

一方で、合成紙やPETフィルムのように紙が含まれない基材は、紙製品に比べ価格は高いものですが、耐水性や耐久性を考えると適した用紙となります。

今回は湿度50%~60%程度の室内で検証しましたが、湿気や使用環境によって異なる結果になる可能性もあります。この検証によって、少しでも現状の運用のコスト削減や新しい発見になっていれば嬉しいです。

下記に今回の検証に使用した用紙のリンク先を記載しております。ご興味をいただきましたら、ぜひご覧ください。


【撥水紙】スターティアルペーパー

【耐水紙】オーパーMDP120(120µm)オーパーMDP300(270µm)

【合成紙(ユポ)】NデルミナSSJ21

【PETフィルム】ビューレックスIB


サンプルをご要望の場合は、お問い合わせフォームよりお気軽にご連絡ください。



執筆者紹介

 

ユウ

 グループ一の若手でありながら、既にWebマーケティング業務の中心人物に成長。当社で導入している世界有数CRMメーカーの担当営業さんから「ユウの存在が桜井さんの強み」とまで言わしめた逸材。現在子育て奮闘中。趣味はサイクリング。


閲覧数:9回