
用紙(ロール紙)のA0サイズといえば、土木構造物、設備工事、建築物の設計図や測量図、建設現場の図面など様々な用途で使用されています。
では、製図用紙からみる”A0サイズ”というのはどんなものがあるのでしょうか?
今回は規格比較から関連アイテム、図面の折り方まで「A0サイズ」に焦点をあてて解説していきます。
A0サイズの規格
A0サイズは、841mm×1189mmになります。
これはA判規格に分類されており、JIS(日本工業規格)における紙の寸法のひとつとなっています。

A0サイズの主な用途
設計図は非常に複雑な形状をしているため、A0サイズなどの大きな用紙を使用することで詳細に描くことができます。
・建設物の設計図
・土木構造物の設計図
・設備工事の設計図
・測量図
・建設現場の図面
A0サイズの製図用紙を保管するには?
■図面保管用のキャビネットにそのまま保管
折り目や丸めた際に残ってしまうカールなどが起こりづらい強みがある保管方法です。A1サイズの図面をそのまま保管できるポリプロピレン(OPP)フィルムも、こちらの保管方法に適します。保管時は湿気や虫対策が必要です。
■まるめた状態で立て掛けて保管
まるめているためカールが残ってしまう可能性がありますが、折り曲がる心配ない保管方法です。アジャスターケースなどに入れておくと、潰れる心配を軽減できますが個数が必要になるためコストがかかります。保管時は湿気や虫対策が必要です。
■折ってから図面袋で保管
折り畳んで収納するため、保管場所を確保する必要を抑え、かさばることなく保管することができます。一方で折り畳んでしまうため、折り目が付いてしまう点は懸念点です。
■折ってから穴をあけてファイルで保管
折り畳んで収納するため、保管場所を確保する必要を抑え、かさばることなく保管することができます。一方で折り畳んでしまうため、折り目が付いてしまう点は懸念点です。
■スキャニングしてCADデータで保管
データとして保管するため、場所を取る必要はありません。原寸で確認をしたい場合は、印刷をしなければいけないため、用意に多少の時間が必要となる可能性はあります。近年ではこちらの保管方法が主流となっています。
A0サイズからA4サイズに図面を折る方法
原本となるため、基本的には官公庁へ提出する際に折り畳む方法になると思います。
折り方にも種類があり、図面のサイズや用途、仕上がりによって折り方が変わることもあるようです。
たとえば、「四つ折り」「八つ折り」「ファイル折り」などが代表的になります。
今回は、折る作業が慣れるまで少し難しい「ファイル折り」のご紹介になります。

今回、A0サイズの図面をA4サイズのファイルに保管するため、納まるサイズに折り畳んでいきます。必要なものは、A4サイズの下敷きと大きめの定規になります。

ステップ1:左下部分に下敷きを置き、下敷きに合わせて画像のように折り畳みます。

ステップ2:上部分に合わせる形で画像のように折り畳みます。

ステップ3:続いて下敷きにあわせて、左から右へ画像のように折り畳みます。

ステップ4:ここで大きめの定規を使用し、画像の様に折り畳む際に170mmを計測してください。このようにすることで、左部分が少し見える状態を維持することができます。




ステップ5:画像の順序で左右の折り目に合わせて折り畳みます。最後に折り畳んむと少し左端が足りなくなりますが、この点は問題ありません。

ステップ6:画像の様に折り畳みます。この折り方をすることで、図面名の項目が見やすくなります。右に引っ張りながら開くと、簡単に広げることができます。

ステップ7:最後に画像の部分を内側に折り畳んでください。そのままにしてしまうと、ひらひらとしてしまい、ファイルで保管する際に折れ曲がってしまうなど見栄えが悪くなってしまいますのでご注意が必要です。穴あけパンチの作業をする際にも折り畳んでおくと作業がしやすいです。
以上がA0サイズからA4サイズに図面を折りたたむ方法になります。
A0サイズの規格がある製図用紙を紹介
★普通紙
普通紙64/普通紙70/FL-N/SHN-Kなど
IJトレペシリーズ/ハイトレスシリーズ/スタートレスシリーズなど
★トレーシングフィルム(マイラーフィルム)
ジェトラスシリーズ/エルマーシリーズなど
おわりに
如何だったでしょうか。
A0サイズというものの基礎的な情報から、実用的な情報を組み込んでみました。
A0サイズの図面を取り扱う上で、参考になっていれば幸いです。
執筆者紹介
石井 優樹(ishii yuuki)
2018年桜井株式会社に入社。
WEB分野でのマーケティング分析を勉強中。
趣味は大盛りを食べること。3kgの壁を越えられないが太らないことが何よりの自慢。